吉田はすごい
さて、競馬も中央と地方にばんえいがあり、他にもボートもあれば自転車もオートレースも目にする機会が少ないだけでちゃんと歴史を繋いでいる。そういうのがあるのをご存じだろうか。
日本競馬は明治から本格的に海外から繁殖牝馬を輸入して始まったんですが、これは主に騎馬隊で使う馬が日本産の馬だったんですが、海外の馬と比べるとあまりに小さく貧弱でして・・という理由からだそうです。
そこからずっと品種改良に改良を重ねて今の競馬が成り立ちました。
現日本競馬の土台ができたのは、ノーザンダンサーの子供、ノーザンテーストという種牡馬がやはり私は最初だろうと思う。こいつの子供はすごかった。買ってきた吉田照哉もすごい。
これ以前にももちろん海外から輸入してましたが、日本競馬は世界の潮流とは程遠い孤島の血統という表現が正しいと思う。まあ、これを覚えていてほしい。
このノーザンテーストは世界のど真ん中ノーザンダンサーの子供で、G1も勝ったりしましたが競走馬としてはそこまでじゃない。
凄いのは種牡馬としての成績。
種牡馬入りした当初は、その独特の容貌(短い足と大きな頭部)から、日高の一部生産者から「犬のような馬」「わざわざアメリカからヤギを買ってきたのか」と揶揄され、嘲笑に近い言葉を浴びせられたこともあったという。しかしその後、ノーザンテーストは数多くの勝ち馬を輩出し、日本競馬の血統を大きく塗り替えた名種牡馬としてかつてない賞賛を受けることになる。
記録としては1979年から1996年までの18年連続、また1977年産から1996年産までの20世代連続で重賞馬が輩出。1979年から2006年まで中央競馬28年連続で産駒が勝利を収めた。2004年にサンデーサイレンスに更新されるまで産駒JRA勝利数で第1位だった。
まさに複利運用。
中央競馬の賞金体系を説明するのは大変なんですが、種牡馬と繁殖牝馬が同じ牧場で輩出した子供がここまで長く活躍するとすっごい儲かる仕組みになってる。
G1馬だけでも
ダイナガリバー(東京優駿(日本ダービー)、有馬記念、共同通信杯4歳ステークス)
アンバーシャダイ(有馬記念、天皇賞(春)、目黒記念(秋)、アメリカジョッキークラブカップ2回)
ギャロップダイナ(天皇賞(秋)、安田記念、東京新聞杯)
シャダイアイバー(優駿牝馬)
ダイナカール(優駿牝馬)
アドラーブル(優駿牝馬)
シャダイソフィア(桜花賞、阪急杯、函館3歳ステークス)
アスワン(NHK杯、京成杯)
ダイナアクトレス(毎日王冠、スプリンターズステークス、京王杯スプリングカップ) ※1987年、1988年最優秀古馬牝馬
レジェンドテイオー(アルゼンチン共和国杯、セントライト記念)
マチカネタンホイザ(目黒記念、アメリカジョッキークラブカップ、高松宮杯)
スルーオダイナ(ステイヤーズステークス、ダイヤモンドステークス)
ダイナフェアリー(オールカマー、エプソムカップ、新潟記念)
クリスザブレイヴ(富士ステークス) ※最後の平地重賞優勝馬
ノーザンレインボー(中山大障害(春)、東京障害特別(秋))
ビッグテースト(中山グランドジャンプ) ※最後のGI (J・GI) 勝馬
ノーザンテーストが日本競馬界を底上げしたのなら、次のサンデーサイレンスが日本競馬界を世界の本筋にした。
血統はターントゥ系になり日本に増えてしまっていたノーザンテースト系とは違う力強い血統として輸入されましたが、このサンデーサイレンスも
幼少期のサンデーサイレンスはその容貌は、「あんなひどい当歳(0歳)馬は見たことがない」「目にするのも不愉快」と言うほど見栄えがしなかった。
こんな馬だった。
それが競走馬として大成功し種牡馬としてこれまた吉田君が輸入しましたが
種牡馬としての成績は初年度産駒がデビューした翌年の1995年から2007年にかけて13年連続でリーディングサイアーとなった。
G1馬としては
1992年産
フジキセキ(朝日杯3歳ステークス)
ジェニュイン(皐月賞、マイルチャンピオンシップ)
ダンスパートナー(優駿牝馬、エリザベス女王杯)
タヤスツヨシ(東京優駿)
マーベラスサンデー(宝塚記念)
1993年産
バブルガムフェロー(天皇賞〈秋〉、朝日杯3歳ステークス)
イシノサンデー(皐月賞、ダービーグランプリ(統一グレード制前))
ダンスインザダーク(菊花賞)
1994年産
サイレンススズカ(宝塚記念)
ステイゴールド(香港ヴァーズ〈香港〉)
1995年産
スペシャルウィーク(東京優駿、天皇賞〈春〉・〈秋〉、ジャパンカップ)
1996年産
スティンガー(阪神3歳牝馬ステークス)
アドマイヤベガ(東京優駿)
トゥザヴィクトリー(エリザベス女王杯)
1997年産
チアズグレイス(桜花賞)
エアシャカール(皐月賞、菊花賞)
アグネスフライト(東京優駿)
1998年産
メジロベイリー(朝日杯3歳ステークス)
アグネスタキオン(皐月賞)
マンハッタンカフェ(菊花賞、有馬記念、天皇賞〈春〉)
ビリーヴ(スプリンターズステークス、高松宮記念)
1999年産
ゴールドアリュール(ジャパンダートダービー、ダービーグランプリ、東京大賞典、フェブラリーステークス)
デュランダル(スプリンターズステークス、マイルチャンピオンシップ (2003,2004))
アドマイヤマックス(高松宮記念)
2000年産
ピースオブワールド(阪神ジュベナイルフィリーズ)
スティルインラブ(牝馬三冠(桜花賞、優駿牝馬、秋華賞))
ネオユニヴァース(皐月賞、東京優駿)
アドマイヤグルーヴ(エリザベス女王杯 (2003,2004))
ゼンノロブロイ(天皇賞〈秋〉、ジャパンカップ、有馬記念)
ヘヴンリーロマンス(天皇賞〈秋〉)
オレハマッテルゼ(高松宮記念)
2001年産
ダンスインザムード(桜花賞、ヴィクトリアマイル)
ダイワメジャー(皐月賞、天皇賞〈秋〉、マイルチャンピオンシップ (2006,2007)、安田記念)
ダイワエルシエーロ(優駿牝馬)
スズカマンボ(天皇賞〈春〉)
ハットトリック(マイルチャンピオンシップ、香港マイル〈香港〉)
ハーツクライ(有馬記念、ドバイシーマクラシック (UAE))
2002年産
ショウナンパントル(阪神ジュベナイルフィリーズ)
ディープインパクト(牡馬クラシック三冠(皐月賞、東京優駿、菊花賞)、天皇賞〈春〉、宝塚記念、ジャパンカップ、有馬記念)
エアメサイア(秋華賞)
スズカフェニックス(高松宮記念)
2003年産
フサイチパンドラ(エリザベス女王杯)
マツリダゴッホ(有馬記念)
これ日本だけで海外競走馬でもG1とってる。
成功するはずがないと言われても自分が確信したことを実行する吉田はすごい。